みかんの語源はどこに?
もともとみかんの原産地は、インドやタイの地域であったとされています。「栽培」ということになると、最古の記述は紀元前22世紀頃、中国でのことです。中国4000年の歴史といいますが、その頃には既に「柑橘系」の概念が生まれていたとのこと。様々な植物の栽培方法や種類などを記した栽培史のひとつである橘誌には、品種別けや特性なども詳細に表されていました。
中国との国交が盛んであった日本においても、柑橘類は日本書紀や魏志倭人伝にその名が記されています。しかしまだまだその頃のみかんは現代のものとは違い、酸っぱさが優っていたものでした。甘い柑橘系が中国から渡来したのは、14世紀、室町時代のころです。それまでは「柑」と呼ばれていた柑橘系でした。しかし中国から新たに日本にもたらされたそれは、あまりに甘く、その甘さは当時の人々を魅了しました。甘さの感動を「蜜」という字をつけることで表した「蜜のように甘い柑」ということで、「蜜柑」の「みつかん」と呼ばれるようになりました。
これがみかんの語源です。みつかんから、だんだんと「つ」が詰まり「みっかん」に。そして最終的に「みかん」と呼ばれるようになりました。このみかんはまだまだ小さなものでしたが、江戸時代に入ると品種改良が重ねられ、大きなみかんも出現してきました。みかんの品種改良は、いまでも盛んに行われています。
みかんは日本において、古くから愛されている果物のひとつなのです。
みかん
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